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ラウル ペレス  バルデカニャーダ 2016

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近年、世界の著名なワインジャーナリストから数多くの賞賛を受けているスペインの天才醸造家、ラウル・ペレス。彼の醸造家としての手腕の高さとその影響力の大きさを称えた記事は枚挙にいとまがありません。

 

「ペレスは、大きなカリスマ性と信念を持った男である。長いひげと真っ直ぐな眼差しは、旧約聖書の預言者、伝道者の姿を彷彿とさせる (デキャンター)」

 

「これほど短い期間に大きなインパクトを与えたワイン醸造家は世界中どこを探してもいないと言っても過言ではない(ヴィノス)」

 

「ラウル・ペレスは、スペインで最も先見性のある生産者で、今回試飲したワインは、その伝説をより確固たるものにしている(ワイン・アドヴォケイト)」

 

2014年にはドイツのグルメ専門誌「デア・ファインシュメカー」でベスト・オブ・ワインメーカー、2015年にはフランスを代表するワイン評価誌「ベタンヌ&ドゥソーヴ」で世界最優秀ワインメーカーに選出されました。ラウルは、アルバロ・パラシオスに続いて土着品種メンシアの品質を大きく向上させた立役者として知られており、少量生産とその人気の高さから彼のワインは入手困難となっています。

 

ラウルは、10代の頃からビエルソのバルトゥイエにある家族所有のワイナリー、カストロ・ベントーサでワイン造りに携わってきました。バレンシアの醸造学校でブドウ栽培と醸造学を学んだ後、1994年当時22歳で自ら手がけたワインをリリース。2003年に一時的に実家のワイナリー事業を離れ、以降は、ビエルソ、モンテレイ、リアス・バイシャスで自身のプロジェクトに力を注いでいきました。単一区画の概念を取り入れ、少量生産を哲学とし、マイナー品種であるメンシアの古樹の個性を最大限に表現したワイン造りを追求し続けてきました。ビエルソでは、土壌や標高が異なる地域で、ウルトレイア、バルデカニャーダ、ラ・ビスカイナ等のプロジェクトを立ち上げ、ベーシックなものから単一畑の稀少価値のあるものまで多彩な個性を備えたワインを造っています。畑では、樹齢の高い樹々や土壌に細心の注意を払い、馬を使って耕作しています。醸造面では、ブドウの個性を生かした複雑味のあるワインに仕上げるため、添加物は一切加えず、亜硫酸塩も極力使用していません。ラウルは、上部開放式の木製発酵槽の使用、全房の使用、ゆっくり時間をかけたマセレーションを強く支持していますが、厳密な手法に囚われることなく、ヴィンテージの特徴に合わせてアプローチを変えています。