シャルトーニュ=タイユについて
ランスの北7kmに位置するメルフィ村でただひとりのRM(レコルタン・マニピュラン)生産者として活動するアレクサンドル・シャルトーニュ。その師はシャンパーニュの巨人アンセルム・セロス——「私のワインの父」とアレクサンドルは語る。2006年に家業へ戻り、セロスの哲学を吸収しながら独自のスタイルを確立。「テール・エ・ヴァン」の中心的な造り手として、ラファエル・ベレシェ、パスカル・アグラパールらと並ぶシャンパーニュ最高峰のグロワーに数えられる。
メルフィはマサン・ド・サン=ティエリの南斜面に広がる歴史ある産地。ローマ時代から栽培が続き、7世紀にはサン=ティエリ修道院の修道士たちが畑を拡大、9世紀にはシャンパーニュ最大の単一ぶどう産地として王室の食卓にまでワインが届けられた記録がある。チョーク(白亜)主体の土壌が際立ったミネラルとフレッシュネスをワインにもたらす。サント・アンヌはメルフィ村内の複数の区画と複数ヴィンテージのワインをブレンドして生まれるドメーヌの看板キュヴェ。オルデルヴィ・ピュールでの除梗後、ステンレスタンクと古樽の組み合わせで発酵・熟成。清澄・濾過なし。最終的なドサージュはサント・アンヌ自体のリキュールのみを使用する。
キュヴェ・ウルトビーズ NV(2022)について
「ウルトビーズ(Heurtebise)」はメルフィの南に位置する砂岩と石灰質土壌の単一畑。レ・クアールとは対照的に石灰岩の比率が高く、よりミネラリーで引き締まった表情を持つ区画だ。シャルドネ100%、バリック熟成後、31ヶ月以上の瓶熟成を経てリリース。ドサージュは1.85g/L。
グリルしたパンやバター、熟したリンゴのアロマ。凝縮した果実味を上品な酸が引き締める。優良な果実と古樹からもたらされる複雑味がストレートに感じられる。砂岩と石灰質の複合土壌が生み出す、密度とミネラルが共存する傑出した単一畑シャンパーニュ。ヴィノス96点、ワイン・アドヴォケイト95点。