シャンパーニュ・カゼ・ティボー(Cazé-Thibaut)について
ヴァレー・ド・ラ・マルヌ、エペルネから西に20kmほど離れたシャティヨン・シュール・マルヌ村にワイナリーを構えるカゼ・ティボー。歴史は現当主ファビアンの祖父が1953年にシャンパーニュを元詰めしたことから始まる。祖父の記憶——セラーの匂い、醸造機械の音——が強く焼き付いていたファビアンは、父からぶどう栽培を引き継いだ後、自分の手でシャンパーニュを造りたいという強い好奇心から2009年に自身のワイナリーを立ち上げた。まず3年をかけて土壌改良に専念し、化学物質を使わず有機肥料と堆肥で微生物の育つ健康な土壌を取り戻した末、満を持して初リリースしたのが2018年だ。
マルヌ川右岸のシャティヨン・シュール・マルヌ、ヴァンディエール、ルイユの3つの村に点在する15区画、計2.6ヘクタールをオーガニック栽培で管理。果汁は天然酵母のみでアルコール発酵・MLFともすべてオーク樽で行う。ステンレスタンクより樽のほうが果実・酸・樽の要素が統合されると確信するファビアンは、樽のサイズも114L・228L・350Lの3種類を使い分け、観察と考察を繰り返しながら最善の味わいを追求する。清澄・濾過なし。わずか2度目のリリースにして、パスカル・アグラパールやラファエル・ベレシェらが名を連ねるシャンパーニュ最高の生産者集団「テール・エ・ヴァン」に迎えられた。
モン・ベルナール エクストラ・ブリュット 2021について
ヴァレー・ド・ラ・マルヌ右岸に位置するルイユ村の区画「モン・ベルナール」からのシャルドネ100%のブラン・ド・ブラン。ムニエが主品種を占めるヴァレー・ド・ラ・マルヌにおいて、シャルドネを単独で使用する希少なキュヴェだ。114L・228L・350Lの樽で天然酵母により発酵。長期シュール・リー熟成を経てデゴルジュマン、ドサージュはわずか2.2g/lのエクストラ・ブリュットで仕上げる。
アタックには熟したリンゴ、レモングラス、白い花が感じられ、徐々に蜂蜜やナッツのヒントが現れる。トーンの高さがありながら、広がりのあるふくよかな余韻が楽しめる。