ドメーヌ・ユベール・ラミーについて
サン・トーバンに本拠を構えるドメーヌ・ユベール・ラミーは、コート・ド・ボーヌで最も注目すべき造り手のひとつ。1973年にユベール・ラミーが立ち上げ、1990年代からサン・トーバン村の銘一級畑「クロ・ド・ラ・シャトニエール」などを購入・拡充し、現在はサン・トーバンを中心にピュリニー・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェ、サントネィなど約18.5ヘクタールを擁する。現当主はドメーヌ・メオ・カミュゼでビオディナミ農法を修業した息子のオリヴィエ。
オリヴィエの哲学は「テロワールを忠実に映し出すこと」。全畑でサステナブル・有機的農法を実践し、収穫したぶどうを丁寧に圧搾・澱引き後、天然酵母で発酵。300Lと600Lの主に中古樽で平均24ヶ月の長期シュール・リー熟成後、タンクでさらに6ヶ月の澱熟成。亜硫酸塩は最小限(熟成開始後に一度のみ)で無濾過または無清澄で瓶詰め。ACブルゴーニュの瓶にはDIAM30(30年の熟成を想定したコルク)を使用するという、ブルゴーニュでも異例のこだわりが各キュヴェの長期熟成ポテンシャルを保証する。
ブルゴーニュ・ブラン レ・シャタニエ 2019について
「レ・シャタニエ(Les Chataigners)」とは「栗の木」の意味。サン・トーバン村内の「レ・シャタニエ」区画、1.2ヘクタールの南向き急斜面(傾斜30%・日照量豊富)に位置する。1990年〜2008年植えの複数区画を合わせ、小石混じりの石灰岩・粘土シルト質土壌から成る。アペラシオンとしてはブルゴーニュ・ブランだが、サン・トーバン村内の区画らしいテンションとミネラルを持つ、格上の表現力を持つエントリーキュヴェだ。
2019年ブルゴーニュは充実した好ヴィンテージ。バーグハウンドは「Outstanding Top Value(最高のバリューワイン)」として「シャブリを彷彿とさせるスタイル。洋ナシ、桃、蜜蝋、白い花が弾けるアロマ。ミディアム〜フルボディ、丸みとふくよかさ、生き生きとした酸、精密なフィニッシュ。2018年より凝縮感がありながら同様にダイナミック」と評した。ウィリアム・ケリー(ワイン・アドヴォケイト)は「ニュートラルなオーク由来のテクスチャー、レモンシャーベット、ライトなオレンジゼスト。ブルゴーニュ・ブランとして卓越した精密さとフィニッシュ」とコメント。レモン、柑橘、ミネラル、ハニートースト、ナッツのニュアンスが重なり合う複雑なアロマ。塩気を帯びた長い余韻が印象的。「このキュヴェは30年は持つ」とオリヴィエ自身が語る長期熟成型の一本だ。