フランソワ・ファン・ニーカーク・ワインズについて
「ピノタージュはワインメーカーに短い機会の窓しか与えない。しかし星が揃ったとき、卓越した結果が生まれる」——これがフランソワ・ファン・ニーカークの哲学だ。ウェリントン・ワインズのCEOとして南アフリカワイン産業を牽引する傍ら、2019年に念願の自身のラベルでのピノタージュ醸造を実現。「造るのはピノタージュただ1本」という潔い姿勢が世界の注目を集めた。
林学を学んだバックグラウンドを持つフランソワは、「林業もワイン造りも、植物・土壌・太陽の関係に焦点を当てる」と語る。自然は常に人生の中心であり、テロワールを読む力が彼のワイン造りの根幹をなす。師と仰ぐのは南アフリカの「ピノタージュの王」ベイヤーズ・トリューター。その哲学を吸収しながら、「創造性・科学・情熱」という3つの柱で独自のスタイルを確立。2019年ヴィンテージは2022年プラッターズ・ワイン・ガイドで5つ星(最高評価)を獲得し、ABSAトップ10ピノタージュ選出、2021年デカンター世界ワインアワード96点・金メダルとその実力を証明した。
フランソワ・ファン・ニーカーク ピノタージュ 2021について
アフター・パールとウェリントンという2つの異なるテロワールの区画から産するぶどうをブレンドする。50%をアフター・パール産(重厚な構造をもたらす)、50%をウェリントン産(エレガンスとフィネスをもたらす)。樹齢28年のブッシュヴァインから手摘みで収穫し、除梗・選果後オープントップ発酵槽で27℃、5日間発酵(2時間おとにキャップパンチダウン)。5日後スキンから引き離しフレンチオーク樽(新樽70%・セカンドフィル30%)でマロラクティック発酵後、24ヶ月熟成。トランカン産の厳選木材を使用した樽で仕上げた、わずか20バレル(約500ケース)の限定生産。アルコール14.3%、RS2.0g/l、TA6.0g/l、pH3.5。
フランソワ自身のテイスティングノートは「深いパープルの色調。ブラックチェリー、ブラックプラム、ブランブルベリー、ブルーディーなブラックカラントの複雑なアロマ、耕された大地のニュアンスと甘いオークスパイスが下支え。パレットは密度と重みを持ち、しっかりとした熟したタンニンの骨格。ブラック&ブルーベリーの果実が惜しみなく展開し、ローストコーヒービーンとリコリスがサポート。豊かさをバランスの取れた酸が制御し、軽やかなフレッシュさと持続するフレーヴァーで締まる」。ティム・アトキンMW 2023年サウス・アフリカ特別レポートは94点を付与し「スリムな産地表示だがこれほど詳細で奥深いピノタージュ」と称賛。熟成ポテンシャルは20年。