ドメーヌ・ジャン・グリヴォーについて
ヴォーヌ・ロマネを本拠に、15.5ヘクタール・22アペラシオンにわたる畑を擁するドメーヌ・ジャン・グリヴォーは、コート・ド・ニュイを代表するファミリードメーヌだ。リシュブール、エシェゾー、クロ・ド・ヴージョの3グラン・クリュに加え、ヴォーヌ・ロマネのレ・ボー・モン、レ・スショなど8つのプルミエ・クリュを含む黄金の布陣を誇る。1987年にエティエンヌ・グリヴォーと妻マリエル(パトリック・ビーズの妹)が先代ジャンから引き継ぎ、2017年には娘のマティルドへと世代交代。「家族の継承」をドメーヌの哲学として大切にしながら、マティルドは新たな視点を加えつつグリヴォーの伝統を守り続けている。
農薬を使わない有機農法(無認証)、密植、徹底的な収量管理が畑仕事の柱。完全除梗(全房なし)、1〜2日のコールドマセレーション後に天然酵母で発酵、区画ごとに新樽比率を調整したオーク樽で熟成。「テロワールの純粋な表現」が常にグリヴォーのものさしだ。リシュブールなどグラン・クリュにはリシュブール専用の馬「ピラート」が耕起を担うなど、土壌への配慮も徹底している。エティエンヌは「ブルゴーニュの良心」とも評され、その姿勢はDRC、ルソー、リジェ・ベレールと並び、ヴォーヌ・ロマネの頂点を形成する存在として世界中の愛好家に支持されている。
ヴォーヌ・ロマネ 2011について
ヴォーヌ・ロマネの村名キュヴェはドメーヌの入口にして、グリヴォーの哲学を最も率直に映し出す1本。ヴォーヌ・ロマネ村内の複数区画から産するピノ・ノワール100%。
2011年ブルゴーニュは生育期の天候不順に苦しみながらも、9月の好天に救われたヴィンテージで、当初の評価こそ控えめだったが、熟成を経て個性を開花させた年として再評価が進んでいる。グリヴォーの2011年ヴォーヌ・ロマネはジャンシス・ロビンソンが「かなりリッチで非常に密度が高く刺激的。レーシーでフルーティー」と評した。セラートラッカーのレビューでは「スー・ボワ(腐葉土)、ストロベリー、クランベリーの芳しい香り、シナモンとミネラルのタッチ。ミッドパレットはストロベリーとクランベリーが前に出て、磨かれたタンニンが内側を包む。活力ある酸が心地よい長い余韻へと続く」と記されている。今まさに円熟の飲み頃にある。