ドメーヌ・ド・ラ・グランジュ・デ・ペールについて
ラングドックのアニアーヌ村、アルブサス山塊の石灰岩の丘に位置するグランジュ・デ・ペールは、フランスで最も伝説的なカルトワインのひとつだ。創設者ローラン・ヴァイユはBTSワイン醸造学をモンペリエで修めた後、エロワ・デュールバッハ(ドメーヌ・ド・トレヴァロン)、ジェラール・シャーヴ(エルミタージュ)、ジャン=フランソワ・コシュ=デュリ(ムルソー)という3人の巨人のもとで修業。この「南のDRC+シャーヴ+コシュ」という系譜がそのままこのワインのDNAを形成する。1989年に父の農場の一部とガリーグの区画を引き継ぎ、1992年に初ヴィンテージをリリース。ロバート・パーカーが初ヴィンテージに90点を付与すると、ラングドックのワインへの認識を根本から変える存在として世界的な名声を瞬く間に確立した。インポーターのカーミット・リンチが米国での普及を担い、今日では世界中のコレクターが入手を競う。年産わずか2,500〜3,000ケースの超少量生産で、需要は常に供給をはるかに上回る。
2021年5月、ローランは59歳で突然この世を去った。ラングドックのワイン界が喪に服した。現在はローランの弟ベルナールがドメーヌを受け継ぎ、兄の遺産と哲学を誠実に守り続けている。ローランが20年以上かけて磨き上げた独特なテロワールの表現——フロアから天井まで、数万個の丸石に埋め尽くされた独自のセラー、天然酵母のみでの区画別醸造、アッサンブラージュ前の完全熟成——はそのまま継承されている。
グランジュ・デ・ペール ルージュ 2023について
2022と同じブレンド構成(ムールヴェードル、シラー主体、カベルネ・ソーヴィニョン、カヌワーズ)による2023年ヴィンテージ。ベルナール体制2年目として、ローランが確立したスタイルをさらに安定的に継承した1本だ。ラングドック最高の権威あるフランス専門誌「レ・パッショネ・デュ・ヴァン」は「ローランは最新ヴィンテージで更なる高みに達したようだ。20年以上かけてこの特別なテロワールを掌握し、ヴィンテージごとに謙虚さをもって独自で魅惑的な作品を表現し続けている。グランジュ・デ・ペールは高貴な赤ワインであり、フローラル、スパイシー、ベルヴェッティ、セイヴォリーなフレーヴァーが同居する」と称賛。残念ながら「強く割り当て制限されている」という現実が示すとおり、入手は至難の業だ。