ドメーヌ・ド・ラ・グランジュ・デ・ペールについて
ラングドックのアニアーヌ村、アルブサス山塊の石灰岩の丘に位置するグランジュ・デ・ペールは、フランスで最も伝説的なカルトワインのひとつだ。創設者ローラン・ヴァイユはBTSワイン醸造学をモンペリエで修めた後、エロワ・デュールバッハ(ドメーヌ・ド・トレヴァロン)、ジェラール・シャーヴ(エルミタージュ)、ジャン=フランソワ・コシュ=デュリ(ムルソー)という3人の巨人のもとで修業。この「南のDRC+シャーヴ+コシュ」という系譜がそのままこのワインのDNAを形成する。1989年に父の農場の一部とガリーグの区画を引き継ぎ、1992年に初ヴィンテージをリリース。ロバート・パーカーが初ヴィンテージに90点を付与すると、ラングドックのワインへの認識を根本から変える存在として世界的な名声を瞬く間に確立した。インポーターのカーミット・リンチが米国での普及を担い、今日では世界中のコレクターが入手を競う。年産わずか2,500〜3,000ケースの超少量生産で、需要は常に供給をはるかに上回る。
2021年5月、ローランは59歳で突然この世を去った。ラングドックのワイン界が喪に服した。現在はローランの弟ベルナールがドメーヌを受け継ぎ、兄の遺産と哲学を誠実に守り続けている。ローランが20年以上かけて磨き上げた独特なテロワールの表現——フロアから天井まで、数万個の丸石に埋め尽くされた独自のセラー、天然酵母のみでの区画別醸造、アッサンブラージュ前の完全熟成——はそのまま継承されている。
グランジュ・デ・ペール ルージュ 2022について
シラー35%、ムールヴェードル40%、カベルネ・ソーヴィニョン、カヌワーズ(クノワーズ)のブレンド。AOCコトー・デュ・ラングドックの規定外品種を使用するためIGP・ペイ・ドロルとして分類されるが、それはこのワインの品質とは無関係だ。丸石と石灰岩の岩屑が敷き詰められたテロワールが、最適な成熟度と完璧なドレナージュをもたらす。ゴブレ仕立ての木質に天然酵母発酵、区画別に完全醸造後、最終的なアッサンブラージュを経てボトル詰め。
2022年はラングドックにとって充実した暖かいヴィンテージ。純粋でヴィブラントな表情の中に、フレッシュなブラックチェリー、ワイルドブラックベリー、レッドプラムが重なり、ガリーグ、ブラックオリーブ、繊細な胡椒のスパイスが続く。パレットはエネルギッシュで精密、磨かれたタンニン、明るい酸、際立ったミネラルの骨格。長くセイヴォリーで美しくバランスのとれた余韻を持つ、熟成ポテンシャルの高い傑出した仕上がり。ペッカ・ヌイッキ(ファイン・ワイン・マガジン)95点。熟成ポテンシャル:10〜15年。